地球環境・資源の保全と災害対策強化

気候変動や資源の枯渇、自然災害のリスクは年々高まっており、経済社会の持続的な発展および当社の事業基盤強化のためにも取り組みの強化が求められています。また、デジタル化の進展に伴い、データ活用によるエネルギー消費量は増大すると考えられており、エネルギー効率の良い製品や再生可能エネルギーの調達が重要となってきます。当社は、事業を通じた社会課題の解決を追求し、持続可能な未来の実現に向けた取り組みを推進しています。

気候変動の緩和

再生可能エネルギー調達とエネルギー効率向上

世界的に深刻化する気候変動を重要な課題と捉え、対策の強化に取り組んでいます。

省エネルギー設備の導入や運用効率の最適化による電力消費量の削減

本社ビルでは、人感センサー付きLED照明の導入により、電力使用量が59%削減されました。

温室効果ガス排出量の少ないエネルギーの活用による事業活動における
環境負荷の低減

2022年度には本社ビルで利用する電力について再生可能エネルギー100%の調達を開始しました。その他事業所においても、再生可能エネルギーの調達を推進しています。

温室効果ガス排出量削減に向けた取り組み

2022年度に、当社製品である「HULFT Square」を活用し、自社の温室効果ガス排出量(Scope1および2)を自動算出するシステムを構築しました。これにより、温室効果ガス排出量の算出にかかる労力を大幅に軽減することが可能となりました。現状把握を効率的に行い、排出量削減に向けた取り組みを強化する計画です。

実績と目標

<温室効果ガス排出量(Scope1・2・3)>
実績(単位:t-CO2 目標値
2022年度 2023年度 2030年度
Scope 1 12.15 0.11% 13.41 0.12% ネットゼロ
達成
Scope 2 2,424.28 21.15% 2,032.56 18.58%
Scope 3 9,026.26 78.74% 8,892.38 81.30%
合計
(Scope1・2・3)
11,462.69 100% 10,938.35 100%

Scope1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)

Scope2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出

Scope3:Scope1・2以外の間接排出(算定事業者の活動に関連する他社の排出)
企業活動を分類した15個のカテゴリ、その他(任意)により構成

<消費電力量に占める再生可能エネルギー電力比率>
2022年度 2023年度 目標値:2026年度
消費電力量に占める
再生可能エネルギー電力比率
8.9% 9.0% 100.0%

再生可能エネルギー電力の利用は、2023年3月期より開始しています。

循環型社会の推進

廃棄物の削減による資源の効率利用と循環型社会の推進

世界人口が増加する中、有限な地球資源を効率的に利用した上で、排出された廃棄物の循環利用を推進することが必要となっています。当社は、循環型社会の推進に際し、3R(リデュース、リユース、リサイクル)の視点が重要であると考え、取り組んでいます。

オフィスにおける廃棄物の削減に努め、分別回収やリサイクル活動を継続的に推進しています。廃棄物の排出を最小限に抑えるため、6年前から紙利用を減らすとともに、デジタル化を図っています。例えば、紙利用の削減については、現在は6年前比で約77%の削減を達成しています。また、廃棄物量も6年前比で約64%の削減を達成しています。

さらに、社員が利用する仕出し弁当の容器は、リユース食器を基本としており、廃棄物が発生しない取り組みを徹底しています。また、ペットボトルはなるべく利用しないことを推奨しつつ、排出されたペットボトルごみは、100%回収しリサイクルをしています。

防災・減災対策の推進

いかなるときもサービスを止めない事業継続体制の強化

2011年の東日本大震災などを経て、いかなるときもサービスを止めない事業継続計画(BCP)の重要性が謳われてきました。各社、地震や火災などの災害時に業務が止まらぬよう、準備を進めています。

当社においても、データセンターを堅牢にし、遠隔地でバックアップがとれるようにするなどサービスが継続されるよう取り組む一方で、帰宅困難な社員が安心して就業できるよう、災害時の備蓄などにも取り組んでいます(防災備蓄品については、消費期限を迎える前にフードバンクへの寄付を行っています)。また、震度5強以上の地震発生時には自動的に安否確認システムが作動し、全社員と家族の状況確認を行っています。このように、事業基盤であるデータセンターの適切な運用や社員の安全確保を通して、事業継続に向けた体制強化を図っています。

写真:水、マスク/保存食品/医療器具