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ビジネスレポート 2025年3月期(上半期)

新コーポレートロゴは、音をつなぐという意味を持つ音楽記号「タイ」を人の笑顔に見えるように配置することで、テクノロジーを通じて「世界中のデータをつなぎ、誰もがデータを活用できる社会を作る」というミッションを実現し社会を笑顔にしていくという、商号変更に込めた決意を表現しています。タイの色は「スマイルレッド」と名付けました。

トップメッセージ TOP MESSAGE

代表取締役 社長執行役員 葉山 誠

代表取締役 社長執行役員
葉山 誠

株主の皆さまには、平素より格別のご高配を賜り厚くお礼申し上げます。

4月に「セゾンテクノロジー」に社名変更してから8か月が経過しました。私たちのミッションである「世界中のデータをつなぎ、誰もがデータを活用できる社会を作る」を実現するため、テクノロジーの強化とグローバル市場への取り組みに注力しています。

主力製品である「HULFT」は今期メジャーバージョンアップを実施し、クラウドネイティブやインターネット転送に対応することで従来の枠を超えて進化します。また、前期リリースしたiPaaS「HULFT Square」は日米のエンジニアが共同開発し、日本市場とグローバル市場のニーズやテクノロジーのトレンドを取り入れています。さらに四半期ごとのバージョンアップにより、機能と性能を向上させ、お客様のご要望に迅速に対応できる体制を整えています。データ連携製品・サービスに加え、50年以上の経験を活かしたシステム開発・運用ビジネスでも生成AIを駆使し、技術の一層の強化を図っています。

グローバル市場では、日本発のプロダクト・サービスとしてAWS Summit LondonやSalesforce社のDreamforce等に出展するとともに、新たな戦略としてシリコンバレーのDNX Venturesへの投資を通じて、生成AIに強いスタートアップ企業との連携を開始しました。これらの活動を通じ、最先端技術やマーケットトレンドを迅速に取り込み、当社製品・サービスへの反映を進めてまいります。

生成AIについては、社内業務の効率性向上にむけて、業務の統合や自動化への活用も開始しています。全社プロジェクトを立ち上げ、現場の要望や適用範囲の整理を行い運用しており、今後はより高度な開発にも着手し、組織全体で生成AIの活用に取り組んでいきます。

また、当社ではサステナビリティコードに基づき、人、データ連携、ガバナンス、環境の4つのマテリアリティを設定し、特に「人」を大切に考えています。そのため、テレワークや遠隔地勤務など、柔軟な働き方を支援する制度に加えて、社員の健康維持を目的に、睡眠の状態を検査できるスリープテックを導入し、睡眠時無呼吸症候群の早期発見や睡眠の質と量の改善を推進しています。環境面では、データセンターにバーチャルPPAを導入し、下半期より再生可能エネルギー100%を実現いたしました。

私たちはこれからも、人を大切にするという考え方のもと、エンジニアの成長と活躍をサポートすることでテクノロジーをさらに強化し、ミッションの実現に取り組んでまいります。

皆さまにおかれましては、尚一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。

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業績ハイライト

当上半期の
ポイント

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売上高は、フィナンシャルITサービス事業におけるシステム開発案件の減少等により減収

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営業利益は、前中間連結会計期間に受注損失引当金を計上しましたが、当中間連結会計期間においては受注損失等の臨時的要因は発生していないこと等により増益

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営業外費用に投資事業組合運用損等を計上した一方、営業外収益に受取利息及び違約金収入等を計上

上半期 通期

売上高

単位:百万円

営業利益

単位:百万円

経常利益

単位:百万円

親会社株主に帰属する中間(当期)純利益

単位:百万円

中間 期末

配当金

単位:円

【配当方針】

  1. DOE(自己資本配当率)10%を目安とする
  2. 自己資本比率50%~75%を維持し、最適資本構成を目指す
  3. 通期見通しの約1/2を中間配当とする
  • DOE
  • 9.9%
  • 10.1%
  • 10.2%
    (予想)

上半期の振り返り

お知らせ

業績予想の修正に関するお知らせについて

2025年3月期中間連結会計期間の業績は、流通ITサービス事業におけるシステム開発案件の一部売上計上が下半期にずれこむ予定のため、前回予想値を下回る見込みとなりました。なお、通期連結業績予想につきましては、前回予想値から変更はありません。引き続き業績動向を慎重に見極めたうえで、今後修正が必要と判断した場合には速やかに開示いたします。また、2025年3月期の配当予想につきましては、変更はありません。

事業シフトの進捗状況について

当社では、事業構造の変革を推し進めるにあたり、「4つのシフト」を行っております。

「4つのシフト」のうち、「事業シフト」では、データ連携ビジネスの売上構成比率を高めることを目標としております。HULFT事業及びデータプラットフォーム事業が拡大したこと等により、2025年3月期上半期では、51.9%にまで成長させることができました。

HULFT事業は保守サポートの契約更新率が高く、安定した収益基盤となっております。また、データプラットフォーム事業についてはiPaaS「HULFT Square」のエンタープライズ企業を中心とした新規採用が進展しており、サービス利用契約件数は、前連結会計年度末と比較して188.6%となっております。

「技術シフト」では、「未来を切り開くテクノロジーの探索」をテーマに、国内だけでなく海外に足を運び、先端技術の情報収集及び研究に努めております。「技術シフト」に伴い「人材シフト」も推進しており、トップエンジニア育成、クラウド活用やLLM研究に関わる全社横断のプロジェクト等を通じて、技術レベルの向上に取り組んだ結果、上半期においては、Microsoft社の表彰プログラム「Microsoft MVP (Most Valuable Professional)」のAzureカテゴリにおいて、当社エンジニアが「Microsoft MVP アワード」を2020年から5年連続で受賞することができました。

引き続き、 「4つのシフト」を推し進め、企業価値の向上に取り組んでまいります。

技術シフト

DNX Ventures第4号米国ファンドへの出資を決定、実施しました!

2024年6月12日付で、北米・日本を中心にB2Bスタートアップへの投資を行っているベンチャーキャピタルであるDNX Venturesが運営する第4号米国ファンド(以下「ファンド」)へリミテッドパートナーとして、1,000万米ドルの出資を行う契約を締結しました。当社が製品・サービスの提供を通じて、ミッション「世界中のデータをつなぎ、誰もがデータを活用できる社会を作る」を実現していくためには、自社内の活動に加えて、社外との協業を通じて先端テクノロジーとの接触機会を増やすことで、技術・ノウハウを製品・サービスに取り込み、最終的にはお客様の利用価値に還元していく必要があると考えています。この実現に向けて、セゾンテクノロジーが取り込むべきテクノロジー領域をスリーホライズン※で定義しております。

今回行うファンドへの出資を通じて、北米・欧州におけるAI・SaaS等スタートアップとの協業を行い、先端テクノロジーを積極的に自社製品・サービスへ取り込むとともに、データ連携分野の知見を提供して彼らの成功を支援します。また、スタートアップと触れ、協業を推進することによって得られる経験を、次世代人材の成長にもつなげてまいります。

事業シフト

海外イベントへの出展により、情報収集も進展!

昨今のIT市場のグローバル化を踏まえ、当社もグローバルでの競争力を磨き続ける必要があります。DNX Ventures第4号米国ファンドへの出資においてはテクノロジー面での情報収集を主とする一方、グローバルでのアピール機会の増加とお客様層のニーズ等の情報収集を目的に、有力企業が主催するイベントへの出展の積極的に行っており、これからの当社ビジネスの発展につなげてまいります。

人材シフト

技術力強化・人材育成の進展 3大クラウドのすべてに受賞者を輩出しました

当レポート「上半期の振り返り」でも触れております通り、当社では技術シフト、人材シフトにも注力しております。数年にわたる取り組みの結果、当期においては、Google社、Microsoft社、AWS社のクラウドサービスにおいて受賞者を輩出しております。現在のIT業界における重要技術への取り組みを引き続き継続してまいります。

トピックス

人材シフト

新入社員の希望による配属を実施しました!

営業本部に配属された2024年4月入社の新入社員が配属先の部門・課を自ら選び、希望を100%反映させる取り組みを実施しました。今回の取り組みは、4月から3か月間の基本研修を経て、7月の1か月のみで営業本部すべての部門を回り、各部門の業務を具体的に体験する内容です。受入側も短期間での準備の必要があり負担の高い取り組みではありましたが、新入社員、受入側の双方にとって充実した期間となりました。

この取り組みにより、新入社員は配属後の働くイメージとのギャップを軽減でき、受入れ部門も自部門の魅力を伝えるために動くようになりました。その結果、関わるすべての人が配属に対して主体的に取り組むという相乗効果が生まれました。

新入社員からは自分達の意思を尊重してもらえる社風であるとのコメントがあり、また、受け入れ部門は自部門が大切にしているワンチームでの活動が伝わったと日ごろの活動に手ごたえを感じています。一方で指名を受けられなかった部門からは、自部門の業務にさらに磨きをかけなければならないと次年度に向け意気込みを語っています。

お知らせ

「第19回 日経IR・個人投資家フェア2024」当社会社説明会動画を公開しました

当社は、2024年8月23日(金)~24日(土)に開催された個人投資家様向けイベント「第19回 日経IR ・個人投資家フェア2024」(主催:日本経済新聞社)に参加し、会社説明会を行いました。会社説明会では、代表取締役 社長執行役員の葉山 誠が登壇し、事業方針や注力分野・取り組みなどを説明させていただきました。

この度、当日の会社説明会動画を期間限定で公開いたします。当日のアンケート結果からは、「有益な情報が多かった」「今後の成長に期待できる」等の声を頂きました。以下リンク先より、ぜひご覧ください(外部サイトへの接続となります)。今後も、当社へのご理解を皆さまに深めていただけるよう、定期的に社外イベントへの参加を行ってまいります。

サステナビリティ

データセンターの脱炭素化を推進し再生可能エネルギー導入率100%へ

当社はマテリアリティの一つに「環境」を設定し、温室効果ガス排出量ネットゼロを目指しています。その一環として、社内で使用する電力をすべて再生可能エネルギー由来にする取り組みを進めております。当上半期において、三菱HCキャピタルエナジー株式会社とバーチャルPPA ※契約を締結いたしました。これにより、すでに再生可能エネルギー由来の電力となっている本社オフィスビルに加えて、当社における消費電力量の約90%を占めるデータセンター及び西日本事業所においても再生可能エネルギーを利用することになります。

  • ※PPA(Power Purchase Agreement:電力購入契約)は、電力需要家が、PPA 事業者から再生可能エネルギーを直接購入する契約形態(再生可能エネルギー電気に係る非化石証書譲渡)
    バーチャル PPA :電力需要家の敷地外に建設した発電所で発電された再生可能エネルギーの環境価値のみを仮想的に電力需要家が調達する手段
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