第136期
報告書


2023年4月1日~2024年3月31日

トップインタビュー TOP INTERVIEW

代表取締役社長 高島 幸一

中期経営計画の価値(バリュー)
創造施策を通じ、高島グループを
成長軌道に導きます。

代表取締役社長
高島 幸一

2024年3月期の業績について教えて下さい。

2024年3月期の売上高は90,120百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は4,832百万円となり、増収増益となりました。

当期の当社グループの売上高は90,120百万円(前連結会計年度比13.1%増)、営業利益は1,748百万円(同0.9%減)、経常利益は2,004百万円(同3.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は4,832百万円(同204.8%増)となりました。固定資産の売却益4,773百万円の影響もあり、親会社株主に帰属する当期純利益は大幅に増加いたしました。投下資本が膨らんだこともあり、ROICは4.2%となり、WACCの4.5%を下回りましたが、一方で、ROEは22.4%となり、資本コストの5.7%を上回りました。

主要3セグメントの業績について教えてください。

電子・デバイスセグメントは減収減益となるも、建材、産業資材セグメントは増収増益となりました。


建材セグメント

建設資材分野は、物流施設や工場向け等の工事受注案件が大きく寄与し、売上高が増加しました。再生可能エネルギー資材分野は、産業用、住宅用ともにエネルギーコスト増やゼロカーボン社会実現への需要が高まり、自家消費を目的とした機器導入拡大により売上高が増加しました。断熱資材分野は、資材販売に加え、工事案件獲得が寄与し売上高が増加しました。住宅資材分野は、建築コスト上昇による戸建住宅着工減の影響を受け、売上・利益面ともに厳しい結果となりましたが、新エネルギー流通システム㈱及び岩水開発㈱の連結子会社化が寄与し、セグメント全体として増収増益となりました。

この結果、建材セグメント全体の売上高は、58,177百万円(前連結会計年度比26.5%増)、セグメント利益は866百万円(同104.0%増)となりました。


産業資材セグメント

樹脂関連分野は、自動車部材用の物流資材や建築用加工資材の伸長に加え、ターゲット領域である医療関連の成型加工品の受注が拡大し、増収増益となりました。繊維関連分野は、アパレル関連は大幅な減収減益となりましたが、産業用繊維資材や防衛省向け縫製加工品等が順調に推移し増益となりました。また、㈱信防エディックスの連結子会社化も寄与し、セグメント全体としては増収増益となりました。

この結果、産業資材セグメント全体の売上高は17,174百万円(同6.1%増)、セグメント利益は399百万円(同 118.7%増)となりました。


電子・デバイスセグメント

当期はコロナ後の消費動向変化に伴い、民生電子機器市場が世界的に減速したことで、市場全体に製品在庫が積み上がりました。加えて、前期における長期間に亘る電子部品の供給不足の反動により、主要顧客においても部品在庫が積み上がった影響を大きく受け、減収減益となりました。

この結果、電子・デバイスセグメント全体の売上高は14,795百万円(同14.6%減)、セグメント利益は400百万円(同61.2%減)となりました。

中期経営計画の進捗について教えて下さい。

中期経営計画の1年目である2024年3月期では、成長を目指したM&Aの実施、アセットアロケーションの見直し等、各種取り組みを実直に行ってまいりました。

2024年3月期よりスタートした中期経営計画サステナV(バリュー)では、最終年度である2026年3月期において親会社株主に帰属する当期純利益1,900百万円、ROE8.0%以上、ROIC6.0%以上の達成を目標として掲げております。

サステナVの初年度である2024年3月期においても、2件のM&Aを実行したほか、政策保有株式の売却、固定資産売却などのアセットアロケーションの見直しを実施いたしました。固定資産の売却益について、特別配当の実施を決定し、さらに8億円を上限とした自社株買いを実施し株主の皆様への還元も実施いたしました。

サステナVの2年目である、2025年3月期の業績予想につきましては、売上高940億円、営業利益20億円、経常利益20億円、親会社株主に帰属する当期純利益16億円としております。

株主還元について教えてください。

当期は特別配当を実施し、配当60円を予定しており、2025年3月期は当期の特別配当を除いた同額の45円を予定しております。

当社は「戦略的投資を伴う持続的成長企業」を目指し、成長投資を拡大させる一方で、資本効率性を意識し、株主還元を実施することを基本方針としております。具体的には、連結配当性向40%以上の配当を毎期行い、総還元性向50%を目標に機動的な自己株式の取得・消却を実施することとしています。また、株主の皆様への安定的な還元を念頭に、総還元額の下限を5億円としています。

当期におきましては、1株当たり60円の配当(うち中間配当20円、期末配当25円、特別配当15円)を予定しており、親会社株主に帰属する当期純利益4,832百万円を基準とした場合、連結配当性向は22.0%となります。

また、2023年11月度に取得終了している自己株式99百万円と合わせ、固定資産売却に伴い、800百万円を上限とした自己株式の公開買い付けも行っており、1株当たり60円の年間配当と合わせると総還元性向は40.4%となります。

年間の利益配分の基本方針である連結配当性向40%以上、総還元性向50%を下回ることとなりますが、これは、持続的な成長に向けた事業投資に充当し更に企業価値を高めるという観点から、2023年6月に実施した岩水開発㈱の株式取得のために調達した短期借入金の弁済及び将来の成長戦略の実現に向けた投資に充当することとしたためであります。

2025年3月期におきましては、当期の特別配当分を除いた45円と同額の、1株当たり45円の年間配当を予定しており、業績予想に基づく連結配当性向は49.8%となります。

業績・財務ハイライト PERFORMANCE
FINANCIAL HIGHLIGHTS

連結損益計算書(P/L)の概要(単位:百万円)

売上高

営業利益

経常利益

親会社株主に帰属する当期純利益​

連結貸借対照表(B/S)の概要(単位:百万円)

資産の部

負債・純資産の部

連結キャッシュ・フロー(C/F)計算書の概要(単位:百万円)

B/S
固定資産はのれんが4,541百万円、顧客関連資産が380百万円それぞれ増加したこと等により、前期比42.3%増の16,531百万円となりました。
固定負債は長期借入金が1,252百万円減少したこと等により、前期比24.5%減の4,481百万円となりました。
C/F
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、12,324百万円となり前連結会計年度末と比べ4,552百万円の増加となりました。増加の主要因としては、税金等調整前当期純利益の計上により、営業活動における資金が6,057百万円増加し、有形固定資産の売却により、投資活動による資金が2,519百万円増加したことによります。

セグメント別の業績

建材事業本部 Construction Supply Division

住宅資材は厳しい結果となるも、建設資材分野、再生可能エネルギー資材分野、断熱資材分野は、売上高が増加し、また、新エネルギー流通システム㈱及び岩水開発㈱の連結子会社化が寄与し、セグメント全体として増収増益となりました。

売上高

単位:百万円

セグメント営業利益

単位:百万円

産業資材事業本部 Industrial Materials Division

樹脂関連分野は増収増益、繊維関連分野は増益となり、また、㈱信防エディックスの連結子会社化も寄与し、セグメント全体としては増収増益となりました。

売上高

単位:百万円

セグメント営業利益

単位:百万円

電子・デバイス事業本部 Electronic Devices Division

前期における長期間に亘る電子部品の供給不足の反動により、主要顧客においても部品在庫が積み上がった影響を大きく受け、減収減益となりました。

売上高

単位:百万円

セグメント営業利益

単位:百万円

中期経営計画 サステナV(バリュー)
2024年3月期~2026年3月期
MEDIUM-TERM
MANAGEMENT PLAN

中期経営計画 サステナVは「カーボンニュートラル社会の実現(2050)」に向けて変化する、市場の成長機会を捉えた戦略組み立てを通じた価値創造により、サステナ社会への適応と持続的成長を同時実現することを目指して策定いたしました。当期は中計1年目ではありますが、2023年12月に戦略投資枠を拡大したほか、実施したM&Aの業績を反映した更新版を作成・公表いたしました。

中期経営計画 サステナV(バリュー)

重要成果指標・目標値(2026年3月期通期連結業績)

表を横スクロールできます
2023年3月16日開示 2023年12月14日開示
売上高 1,000億円 1,100億円
 建材セグメント 600億円 700億円
 産業資材セグメント 200億円 200億円
 電子・デバイスセグメント 200億円 200億円
営業利益 23億円 26億円
親会社株主に帰属する当期純利益 17億円 19億円
ROE 8%以上 8%以上
ROIC 6%以上 6%以上
総還元性向 50% 50%
戦略的投資枠 100億円超 150億円
表を横スクロールできます

方針

進捗

企業価値の向上

利益成長

収益性の向上

トップラインの成長

  • 既存事業の持続的成長・利益基盤の底上げ
    • 戦略領域を中心に既存事業の拡大
  • M&A実行による成長
    • M&A先業績の通年寄与(新エネルギー流通システム、信防エディックス)
    • M&Aの実行(岩水開発、ナルトエスピー、ファミール)

人財投資

  • 中途人財の積極採用、戦力化
  • エンゲージメントサーベイ実施、向上策の策定・実施

資本生産性向上

事業投資・設備投資

  • 政策保有株式売却、不動産売却によるアセットアロケーションの見直し
  • アセットアロケーションの見直しに伴い、投資枠を150億円へと拡大

株主還元

  • 普通配当+特別配当による還元
  • 自己株式の取得
  • 各種IR活動の実施

トピックス TOPICS

プライム市場の上場維持基準への適合のお知らせ

当社は2022年4月に行われた、東京証券取引所の市場再編に伴い、プライム市場を選択いたしました。2021年6月30日の新市場区分への移行判定時には当社はプライム市場の上場維持基準のうち、「流通株式時価総額」「1日平均売買代金」を満たしておりませんでしたが、2024年3月末時点において、当初の計画より2年前倒しで、全ての上場維持基準において適合いたしました。

表を横スクロールできます
流通株式数 流通株式時価
総額
流通株式比率 1日平均売買代金
2021年6月30日時点 27,185単位 47.9億円 59.7% 683万円
2024年3月31日時点 109,247単位 143.7億円 61.5% 7,180万円
(2023年12月31日時点)
プライム市場 上場維持基準 20,000単位以上 100億円以上 35%以上 2,000万円以上
2024年3月31日時点
適合状況
適合 適合 適合 適合
当初の計画に記載した計画期間 - 2026年3月末 - 2026年3月末

当社は今後も、資本コストや株価を意識した経営を行い、中期経営計画サステナV(バリュー)(2024年3月期~2026年3月期)を確実に実行することでサステナ社会への適応と持続的成長の同時実現を目指していきます。

高島インダストリーズ設立のお知らせ

当社の産業資材分野は事業再編に伴い、高島インダストリーズ株式会社として生まれ変わりました。今後、当社の産業資材事業本部は、高島インダストリーズが中核となり、産業資材グループのその他の子会社を有機的に連携し、メーカー化(モノ作り・加工・設計等のメーカー機能の向上)の強化、それを武器としたエンドユーザービジネスの徹底拡大を推進します。

これまでの100年以上の歴史と経験を背景に、これからも自動車、電機、物流、医療、官公庁等の産業資材の領域において従来の考えにとらわれず積極的にチャレンジし、企業価値を向上させると同時に、事業を通じて社会に貢献することを目指してまいります。

高島ロゴ

高島インダストリーズの企業ロゴはT:【高島の歴史と経験】は変わることなく引継ぎ、I:【産業資材(Industries)のさらなるユニークな価値創造による社会貢献・発展】を企図しています。

IRセミナーへの出演のお知らせ

当社は、個人投資家の皆様に向けて、2024年1月の野村IR‧資産運用フェア、2024年2月のSTOCKVOICE資産形成フェスタ、2024年3月の春のIR祭り2024に参加いたしました。

各セミナーでは、社長の高島が当社の概要やビジネスモデルのほか、現在進行中の中期経営計画であるサステナV(バリュー)について説明し、多くの個人投資家の皆様にご参加いただきました。また、野村IR・資産運用フェアでは、経済アナリストの馬渕 磨理子氏と対談を実施いたしました。

セミナーでの資料や動画などは当リンクよりご覧いただけますので、ぜひご覧ください。

今後も、当社は個人投資家の皆様とのコミュニケーションを大切にし、透明性の高い情報開示を心掛けてまいります。引き続き、ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。