PRONEXUS BY THE NUMBERS 「数字で見る」プロネクサス

元ファンドマネージャー、スプリングキャピタル株式会社代表の井上哲男氏の第三者視点から、
プロネクサスの経営指標を「数字で」分析していただきます。

スプリングキャピタル株式会社
代表 チーフ・アナリスト

井上 哲男 氏
経歴

上智大学卒業。国内保険会社の運用部門からUAMジャパン・インクのチーフ・ストラテジスト兼運用部長に転身。その後、プラウド投資顧問、QUICK、MCPグループ等のストラテジスト、ファンドマネージャーを経て、現在は日本で唯一、企業の経営指標総合ランキングを算出するスプリングキャピタル社代表を務める。独自性の強い指数動向における需給分析、企業の経営指標分析で、機関投資家、ヘッジファンドに加えて個人投資家の人気も高い。

株主資本配当性向(DOE) 
高水準を継続

今から6年前の2017年3月期株主通信において、「株主資本(自己資本)配当性向」である「DOE」の推移を分析した。株主資本からどのくらいの利益を生み出したかという「ROE」と、生み出した利益における株主還元率である「配当性向」を掛け合わせて算出されるこの指標は“真の配当性向”とも呼ばれ、近年多くの企業の中期経営計画における重要な経営指標(KPI)に採用されるなど、さらに注目度が高まっている。

6年前に同社の「DOE」が非常に高い水準であることを紹介したが、それ以降も安定的にその水準を維持していることがグラフから分かる。また、多くの企業がコロナ禍で業績を低迷させ、そのことが「DOE」の水準を低下させた2020年度においても、同社は高い水準を維持したことが見て取れる。自社株買いが「ROE」の上昇につながり、加えて高い水準の「配当性向」を維持してきたことがその要因であり、同社の株主に対する高い還元姿勢を示す指標として評価されるべきであろう。

ROE/配当性向 6期推移

DOE 6期推移(プロネクサス 全社)

出所: QUICK 「ROE」:「当期純利益」/「自己資本の2期末平均」、「配当性向」:「年間総配当金」/「当期純利益」、
2022年度の全社DOEは2023年5月15日時点におけるスプリングキャピタル社推計値

※算出方法の相違により、プロネクサス社公表数値と一部異なる。