証券コード: 6770

NO.183
ALPS ALPINE
REPORT

2025年6月25日

トップメッセージ TOP MESSAGE

私たちが目指すのは
人の感性とものがシームレスにつながる世界。
期待を超えるイノベーションを生み出し、
持続可能な社会をつくります。

代表取締役 社長 CEO
泉 英男

皆様へ


2025年度は、北米の関税問題に端を発した混乱に加え、ブロック経済の進行など、不確実性の高い状況が続いています。
こうした中、当社では一時中止していた、3か年の中期経営計画を策定したことに加えて、10年先を見据えた新たな企業ビジョン2035を策定しました。

企業ビジョンを今、見直すことにした理由は、私自身が社長に就任して以来、国内17拠点、海外27拠点を訪問し、延べ2,200人の社員と対話を重ねてきた中で、会社全体が一つの方向に進むための「羅針盤」のような指針が必要だと強く感じたからです。また、多くの株主の皆様との対話を通じて、当社が今後どこに注力していくのかを明確にする必要性も感じていました。

社長就任から1年半、グローバルでの各拠点の社員と協力しながら創り上げたのが、新たな企業ステートメント「人の感性に寄り添うテクノロジーで未来をつくる」です。
私たちが目指しているのは、人の感性とものがシームレスにつながる世界を技術で実現することです。

当社は、統合以前からヒューマンマシンインタフェースに関わるさまざまな要素技術を持ち、それをソフトウェア開発力やIC設計と組み合わせて製品化してきました。
近年、生成AIの進化とともに、映像・テキスト・音声だけでなく、異なる物理・化学データも組み合わせて分析するマルチモーダルAIが主流になりつつあります。
このため、複数のセンサーから必要な情報だけを抽出する「マルチモーダルセンシング」がより重要になっています。

当社は「マルチモーダルセンシング」に必要な技術をすでに保有しており、それをモビリティのキャビン空間だけでなく、ヒューマノイドロボットや高齢化社会における先進的なサービス分野など、人に寄り添うテクノロジーが求められるあらゆる場面で活用し、誰もが使いやすいインターフェースを実現するソリューションを提供していきたいと考えています。

今後も、当社の進むべき道を皆様にしっかりとお伝えし、実際の事業成果としてお示しできるよう全力で取り組んでまいります。
引き続き、変わらぬご支援とご指導を賜りますようお願い申し上げます。

ビジョン2035

事業の概況と見通し BUSINESS OVERVIEW

財務ハイライト

売上高

単位:億円

営業利益/営業利益率

単位:億円

(%)

経常利益

単位:億円

1 株当たり当期純利益

単位:円

配当金推移

(単位:円)
  • 中間
  • 期末

事業別概況

売上高
構成比率

(9,904億円)

コンポーネント事業

好調なモバイル、民生市場と車載市場拡販により前年比増収増益

売上高は円安による押し上げ効果のほか、民生市場向け製品やモバイル市場向け製品の需要及び車載市場向け製品の拡販により増加しました。営業利益は、円安や売上高の増加が寄与し増加しました。

  • 売上高 3,480億円
  • 営業利益 303億円

売上高の推移

単位:億円

営業利益

単位:億円

センサー・コミュニケーション事業

前年比では売上高は横ばい、営業利益は減少

売上高は、車載市場向け製品が従来モデルのキーレスエントリーシステム製品からデジタルキー製品への置き換えによる端境期にあり減少する一方で、円安による押し上げ効果やモバイル市場向け製品の需要が増加し事業全体ではほぼ前年度と同じとなりました。
営業利益は、開発費が増加し前期比で減少しました。

  • 売上高 841億円
  • 営業損失 33億円

売上高の推移

単位:億円

営業利益

単位:億円

モジュール・システム事業

前年比では売上高は減少するものの、変動費の改善や開発費回収が進み増益

売上高は中国市場における当社主要顧客である自動車メーカーの低迷、欧州向けシステム製品の納入終了の影響により減少しました。
営業利益は、不採算製品の縮小が進んだことやコスト構造改革施策により、モジュール新製品異常費用が改善したことなどにより増益となりました。

  • 売上高 5,372億円
  • 営業利益 56億円

売上高の推移

単位:億円

営業利益

単位:億円

2026年3月期の見通し

売上高9,100億円(前期比 8.1%減)

営業利益170億円(前期比 50.2%減)

経常利益180億円(前期比 41.0%減)

親会社株主に帰属する当期純利益45億円

想定為替レート1米ドル=140.00円、
1ユーロ=160.00円、
1人民元=19.50円

1株当たりの配当金30円(中間)
30円(期末)

コンポーネント事業

ゲーム機器向けをはじめ、民生市場向け製品の増加や車載市場向け製品が堅調に推移する見通しである一方で、競争環境の激化や一部機種のシェア低下によるモバイル市場向け製品の売上高及び営業利益の減少を見込んでいます。

モビリティ事業
(旧モジュール・システム事業から名称変更)

主要顧客である日本・北米・欧州の自動車メーカー向け製品について、特に中国での販売苦戦が継続する見通しに加え、更に追加関税の影響として、北米・中国における自動車生産台数が市場予想より更に減少する見通しにより、売上高及び営業利益の減少を見込んでいます。

センサー・コミュニケーション事業

車載向けデバイス製品は堅調に推移する見通しですが、従来モデルの車載キーレスエントリーシステム製品が減少する一方で、デジタルキー製品が本格的に販売されるまでの端境期にあることから売上高及び営業利益の減少を見込んでいます。

特集/中期経営計画2027 SPECIAL FEATURE

アルプスアルパインは、企業価値の更なる向上に向けて成長加速を進めるべく、2026年3月期から2028年3月期までの3か年の中期経営計画2027を発表いたしました。中期経営計画2027においては、高付加価値の追求、次の主力事業仕込み 、経営基盤の強化を基本方針とし企業価値の創出を図っていきます。
2027年3月期でPBR1倍以上、2028年3月期でROE10%以上達成を目標とし、資本効率の向上と高収益事業の拡大を目指します。

中期経営計画2027 概要

中期経営計画2027で取り組む課題

モビリティ事業(旧M&S)の
収益化

成長ドライバーの不在

収益予想の
ボラティリティ低減

資本効率の改善による
収益力の強化

基本方針と主要施策

1

高付加価値の追求

  • デジタルキャビンへのシフト
  • モビリティ事業(旧M%S)の体制一本化
  • 不採算製品撤退・製品ラインアップ絞り込み

2

次の主力事業仕込み

  • センサー領域への投資強化
  • マーケティングの強化(有望市場の発掘)
  • コア技術に立脚した新製品導入

3

経営基盤の強化

  • 生産拠点再編・国内強靭化
  • 人的資本投資
  • ソフトウェア開発投資
  • ROIC経営の実践
  • バランスシートマネジメント実践

2027年3月期でPBR1倍以上、2028年3月期でROE10%以上を達成

■ アルプスアルパインの成長を支える製品群

3事業セグメント制を継続、モジュール・システム事業の名称をモビリティ事業に変更しました。
コンポーネント、センサー・コミュニケーションへの投資に注力していきます。

コンポーネント事業では既存事業の強化/変革による更なる利益拡大とコア技術による成長の柱となる新製品の創出を目指します。

ポジション
センサ
パッシブ検出
スイッチ
タクト
スイッチ
触覚デバイス
アクチュエータ

センサー・コミュニケーション事業では、内製コア技術による事業領域拡大並びモビリティ資産も活用したマルチモーダルセンシングでの新市場開拓を進めます。

磁気
センサー
MEMS
センサ―
電流センサ
(HEV/EV)
GNSS
トラッカー
光通信レンズ

モビリティ事業では、デジタルキャビンを2026年4月量産開始、更に価値向上に向けSDV時代に向けたポートフォリオ変革を急ぎます。

スマートパネル
統合ディスプレイ

小平 専務執行役員 COO 兼 CFOに聞く

中期経営計画2027
株主からアルプスアルパインへの主な質問

専務執行役員
小平 哲
COO 兼 CFO

「中期経営計画2027」のポイントを教えてください。

今回の中期経営計画の基本方針は以下3点です。

  • 1.高付加価値の追求

    モビリティ事業の収益改善として、デジタルキャビンへのシフト、従来のモジュール・システム事業からモビリティ事業への体制の一本化、不採算製品の撤退

  • 2.次の主力事業の仕込み

    センサー領域への投資強化、マーケティング強化、コア技術に立脚した新製品導入

  • 3.経営基盤の強化

    人的資本/ソフトウェア開発を中心とした戦略投資、ROIC経営の実践、バランスシートマネジメント実践

また、2027年度の財務目標として以下を掲げています。

  • 2028年3月期 ROE10%
  • ・売上高:1兆円以上
  • ・営業利益・営業利益率:710億円・6.6%
  • ・親会社に帰属する当期純利益:450億円
    (為替¥145/US$を想定しています)

株主還元について教えてください。

株主の皆様への配当として、自己資本配当率3%を設定しました。
1株当たりの配当額としては、今期60円を予定しています。なお、自己資本配当率3%は2028年3月期までを予定しており次の中期経営計画がはじまる2028年度以降の財務状況によっては、更なる還元を検討していきます。
また、同様に自己株式の取得についても検討していきます。

今後の新製品には、どのようなものがありますか?

コンポーネント事業では、EV充電遮断スイッチや民生用ゲーム機向けの触覚デバイス(手に振動を伝える)などがあります。
センサー・コミュニケーション事業では、物体検知センサー、デジタルキー(クルマの鍵がスマートフォンで代わりになる)、ミリ波センサーによる車載乗員検知やトランクオープナー(キックセンサー)などを予定しています。
モビリティ事業では、キャビンドメインコントローラーやキャビンモニタリングといったマルチモーダルセンシングを活用したデジタルキャビン製品などがあります。

News@ALPS ALPINE

米ラスベガスで開催されたCES2025に出展

アルプスアルパインは、2025年1月7日(火)~10日(金)にLas Vegas Convention Centerで開催された「CES 2025」に出展しました。
昨年よりブースサイズを拡大し、民生から車載まで幅広く展示物を用意しました。

アルプスアルパインブース

注目の出展製品

【1A1M形 マルチユース ミリ波レーダーセンサー】

本製品は優れた堅牢構造と耐環境性を誇り、様々なシーンで活躍します。段ボール箱の内容物やポリタンク内の液面など、反射の弱い物体を透過して複数の対象との距離を同時に検知することが可能です。水蒸気や粉塵などの環境でも誤検知しにくい精度の高さも持ち合わせます。またBluetooth®通信に対応しており、パソコン画面でセンサーの設定やモニタリングが可能です。

(アプリケーションソフトウェアが必要となります。)
※本製品はIDEC ALPS Technologies㈱の開発品

【感触可変スイッチ】

本製品は磁気とセンサーの技術により、感触とON時点の押し込み量の両方の変更を兼ね備えたスイッチです。ヘビーユーザーの多いアミューズメント市場において、コントローラーに求められるニーズは年々多様化しています。

本製品を使用することで、ユーザー個人の好みに合わせた操作感を実現するだけでなく、ゲームのシーンに応じた操作の感触を可能にします。

これにより、臨場感を与えることに寄与します。

体験型展示の様子

地域活性化に貢献するため、宮城・福島・新潟に 本拠地を置くスポーツチームとスポンサー契約を締結

当社は、宮城県に本拠地を置くプロ野球球団「東北楽天ゴールデンイーグルス」、福島県の プロサッカークラブ「いわき FC」、新潟県のプロバスケットボールチーム「新潟アルビレックス BB」 とスポンサー契約を締結しました。 これにより、当社が拠点を置く地域社会のスポーツを通じた活性化に寄与することを目指します。

楽天モバイルパーク宮城の外野フェンスの当社ロゴ
試合ユニフォームの背中にアルプスアルパインのロゴ
元日本代表の川村卓也選手もアルプスアルパインロゴ入りタオルを使用してくれています
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