ひとめでわかる財務データ DATA
売上高
単位:億円
営業利益
単位:億円
経常利益
単位:億円
親会社株主に帰属する当期純利益
単位:億円
セグメント別業績 SEGMENT
ホーム&パーソナルケア 国内事業
| (単位:億円) | 2025年3月期 (中間期) |
2026年3月期 (中間期) |
増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 975 | 1,028 | + 5.4% |
| 営業利益 | 51 | 62 | + 21.5% |
32.2%
ホーム&パーソナルケア国内事業は、エリエールブランドを中心に日々の生活に欠かせないさまざまな商品を生産・販売しています。特に衛生用紙(ティシューペーパーやトイレットペーパー、キッチンぺーパー)は品質の高さから、国内シェア1位※1を誇っています。
当社では、生活様式や購買意識の変化に対応し、トレンドやニーズに応じた商品の供給体制強化に取り組んでいます。中でも、トイレットペーパー市場においては、お客さまの利便性向上と物流効率の改善に貢献する長尺タイプが引き続き好調に推移しています。この旺盛な需要に応えるため、2025年11 月には設備を増設し、さらなる安定的な供給体制の確立を図っています。また、2025年8月には、ふんわりした“柔らかさ”と水に濡れたときの“破れにくさ”の両立にこだわったエリエールブランド最高品質のトイレットペーパー『The エリエール トイレットティシュー』をリニューアルし、香りの持続力を高めたことで大きな反響がありました。
引き続き、高品質かつ高付加価値な商品をお届けできるよう、エリエールブランドの競争力強化と持続的な成長を目指して取り組んでまいります。
(左)エリエール i:na(イーナ) トイレットティシュー 3.2倍巻 ダブル
(右)エリエール 消臭+ トイレットティシュー
芯からしっかり香る フレッシュクリアの香り コンパクト
< 2025年リニューアル発売 >
エリエール Theエリエール トイレットティシュー
「エリエールPet キミおもい」は、2025年4月に、日本初技術※2である銅イオン配合セルロースナノファイバー(以下CNF)を猫砂表面にコーティングしたシステムトイレ用猫砂「エリエールPet キミおもい パワフル消臭・抗菌 システムトイレ用ネコ砂」を発売しました。当社の三島工場で生産しているCNFを活用し、大王グループの開発力を結集することで、ペットオーナーの悩みである、おしっこ臭やうんち臭への消臭効果を従来品比4倍※3に高め、1カ月続く消臭力を実現しました。
さらに、当社では、ペットとオーナーの“より幸せな暮らし”の実現に貢献するため、“動物の発するサインをよく観察し、その本当の意味を理解しながら飼育する”という「傾聴飼育」の啓発活動を支援しています。
- ※1.インテージ SRI+ ティシュー市場、トイレットペーパー市場、キッチンペーパー市場、ペーパータオル市場の合算(2024 年度メーカー別売上金額)。
- ※2.CNFを使って銅イオンを猫砂にコーティングする技術。Mintel社データベース内及び独自調査による当社調べ。
- ※3.当社試験方法でのアンモニア濃度を 1/10 にするまでの所要時間の長さ、メチルメルカプタン濃度を 1/10 にするまでの所要時間の短さ、
1ヶ月使用相当下での当社従来品との比較。
ホーム&パーソナルケア 海外事業
| (単位:億円) | 2025年3月期 (中間期) |
2026年3月期 (中間期) |
増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 513 | 394 | ▲ 23.2% |
| 営業利益 | -53 | -38 | - % |
12.3%
ホーム&パーソナルケア海外事業は、長期ビジョン達成に向け、グローバル展開を加速しています。まずは、早期の黒字化と収益基盤の強化を目指し、構造改革を推進しています。第5 次中期事業計画の最終年度となる2026年度での黒字転換を目指しており、第6次中期事業計画以降には積極的なM&A投資も行いながら成長スピードを加速させてまいります。
東アジア
中国市場は、長引く経済の低迷や生活者志向の変化に加え、少子化の進行や現地メーカーの台頭などにより、ベビーケア事業の競争が激化しています。こうした事業環境の変化を踏まえ、2025年7月に中国で保有していたベビー用紙おむつ製造設備を売却し、固定費を大幅に削減したことで、資本効率とキャッシュ創出力が向上しました。また、中国で主流となっている薄型吸収体(SAPシート)を採用し、OEMを活用した、当社オリジナルの商品特長を付加した新シリーズを本年5月より順次発売し、販売回復に努めています。一方、自社生産を継続しているフェミニンケア事業は、2022年の参入以来、着実にシェアを高め、2025年度上期の現地出荷ベースの売上金額が前年同期比150%超となりました。生活者トレンドをとらえた商品に加え、ベビーケアで培った「大王(ダーワン)」のブランド資産(ブランド力・販売網・インストアマーケティング力・女性顧客層)をフル活用することで、ユーザーの獲得に繋げています。当社が得意とする店頭プロモーションを継続実施することでブランド認知と新規ユーザー獲得スピードが向上しており、インストアシェアが20%を超える販売店も複数出てきています。
(生理用ナプキン)
中南米
ブラジル事業は、2020年に現地老舗の衛生用品メーカー「サンテル社」を買収し、当社が培ってきた開発力を活かすことで、順調に事業の拡大と収益基盤の強化を両立しています。 “Personal”をはじめとする衛生用紙ブランドは地域コミュニティに深く浸透しており、高いリピート率を実現しています。さらに、衛生用紙やベビー用紙おむつなど、各カテゴリーで市場特性やトレンドに合わせた付加価値商品を投入し、収益が堅調に拡大しています。2025年6月には、聖ヨハネの誕生を祝う“São João/サン・ジョアン”と呼ばれるお祭りにおいて、お祭りムードを盛り上げるカラフルで楽しいパッケージの企画品を期間限定で発売し、販売が好調に推移しました。今後は、エリアごとに最適な商品・チャネル構成の最適化を追求していくことで、収益性の高い事業領域の拡大を図ります。
(上) Snob・(下) Santepel
(キッチンペーパー・紙ナプキン)
東南アジア
東南アジア市場は、出生率が全体的に減少傾向の中で、中国品の流入による競争激化に伴い、事業の軸足をベビー用紙おむつから生理用ナプキンへシフトさせています。特に、タイでは、バイク通勤が一般的な市場特性に合わせて、「ズレないことで、漏れない」といったフィット性の高さを訴求するなど、現地の生活者ニーズに合わせた戦略が奏功し、販売が好調に推移しています。
(生理用ナプキン)
(ショーツタイプナプキン)
紙・板紙事業
| (単位:億円) | 2025年3月期 (中間期) |
2026年3月期 (中間期) |
増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,753 | 1,694 | ▲ 3.4% |
| 営業利益 | 26 | 54 | + 106.1% |
53.0%
紙・板紙事業は、デジタル化の進展に伴う需要の縮小が続いていますが、当社では「量から質への転換」を掲げ、付加価値品の販売による利益率の向上に取り組んでいます。こうした構造改革の一環として、2025年6月には「メディアソリューション本部」および「パッケージソリューション本部」を新設し、紙を通じてお客さまの課題解決に貢献する体制を強化しました。メディアソリューション本部では、株式会社小学館が発刊する、中身のコンテンツだけでなく紙にもこだわった文芸誌『GOAT』に共感し、昨年よりさまざまな紙を提案しています。2024年11月に発刊された第一号に続き、2025年6月に発刊された第二号の『GOAT』においても「NTラシャ」や環境配慮の観点から開発した「エリプラ」などを提案し、すべてのページで大王グループが生産・販売する紙が採用されました。
(2024年11月発売)
(2025年6月発売)
< 使用された紙の一例 >
NTラシャ
120色という豊富な色数と羅紗(らしゃ)織りの風合いが特長で、さまざまな用途に使用されています。『GOAT』では、第一号のテーマである“愛”を表現した『NTラシャ濃赤』、第二号では“人間の心の闇”を表現した『NTラシャ漆黒』が採用されました。
Remsスタンダード-FS
製造残渣であるもみ殻を配合した混抄紙で、資源を有効活用した自然な風合いが特徴です。『GOAT』では、第一号の「愛と再生」パートに採用されました。
FSエリプラペーパー
脱プラ・減プラの観点から環境にやさしく再生可能な紙を原料に使用し、プラスチックやフィルムの代替品として使用できる高密度厚紙です。『GOAT』では読者プレゼント企画「ゴートくんブックエンド」で採用されました。
第一号のテーマ「愛」を表現
第一号の「愛と再生」パートに採用
読者プレゼント「ゴートくんブックエンド」
紙・板紙の需要が縮小する中、量から質への転換で営業スタイルの構造改革を実行し、引き続き当社の成長事業を支える「縁の下の力持ち」として、企業価値の向上に貢献し続けてまいります。
新規事業
大王グループは、長期ビジョン「Daio Group Transformation 2035」において、木質資源が持つ可能性を活用したセルロースナノファイバーやバイオリファイナリーなど新素材領域の早期事業化を目指した取り組みを進めています。
セルロースナノファイバー
セルロースナノファイバー(以下「CNF」)は植物バイオマスから取り出した繊維であり、紙やパルプにはない特異的な性質を活かし、多種多様な用途への展開が期待されるとともに、低炭素社会の実現に貢献できる素材です。大王グループでは、2035年までに7分野での商品化を目指し、取り組みを加速させています。2025年7月には、当社が展開するCNF6形態の1つである複合樹脂「ELLEX-R67」の商用生産を開始しました。新たに稼働した商用プラントは、従来のパイロットプラントに比べ20倍の生産能力となる日本最大※4の年産2,000 tの製造設備です。商用プラント稼働により、CNFの軽くて強い特長を活かした自動車部材や家電製品等への用途展開に対し、安定的な供給体制を構築することが可能になりました。軽量化、マテリアルリサイクル、再生プラスチックの改質、植物由来等のCNFの優位性を活かせる自動車部材をメインターゲットに利用拡大を目指し、お客さまと連携した用途開発を進めてまいります。
- ※4.当社調べ
(地独)京都市産業技術研究所「セルロースナノファイバー関連サンプル提供企業一覧(第19版)」掲載の国内CNFメーカーの製造設備の年間生産能力について公表されている範囲で最大(2025年6月末時点)。
バイオリファイナリー
脱炭素社会の実現に向け、石油から精製される化石由来の製品(オイルリファイナリー製品)の代替として、バイオマスを原料とする化成品製造(バイオリファイナリー)への転換の必要性が高まっています。大王グループでは、2024年より、環境負荷低減を目指し、非食用の木質資源が持つ可能性を活用した新素材事業の拡大に向けたバイオリファイナリーの取り組みを進めています。2025年6月からはバイオエタノール※5および糖のサンプル提供を開始し、バイオアスパラギン酸※6、バイオコハク酸※7についても順次提供を開始する予定です。2030年には、年間数万キロリットル規模の商用設備の稼働を目指し、事業化を推進してまいります。
- ※5.バイオエタノール
産業資源としてのバイオマスから生成されるエタノールを指す。第一世代エタノールはトウモロコシ、サトウキビ、キャッサバといった食料として利用される作物由来のバイオマスを主原料として製造されており、食料との競合が懸念される。一方、第二世代は、非食用の木質バイオマスや農業残渣など、可食性のない資源を原料としている。 - ※6.バイオアスパラギン酸
バイオマスから生成されたアスパラギン酸で、アスパラギン酸は主に、医薬品の添加物や健康食品、化粧品等に用いられるほか、さまざまな誘導体の合成原料となる。 - ※7.バイオコハク酸
バイオマスから生成されたコハク酸で、コハク酸は主に、食品添加物や医薬品の添加物等に用いられるほか、さまざまな誘導体の合成原料となる他、生分解性樹脂の原料にもなる。
特集 FEATURE
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さらに、新素材分野ではセルロースナノファイバー(以下CNF)やバイオリファイナリー事業の育成に注力しています。CNFについては、2025年7月に三島工場で年産2,000トン規模の商用プラントを稼働させ、安定供給体制と高いコストパフォーマンスを実現し、社会実装を加速させます。バイオリファイナリー事業では、製紙業で発生する余剰のクラフトパルプや古紙パルプ、工場内でサーマルリサイクルされているペーパースラッジを活用し、糖化・発酵法によるエタノールやアスパラギン酸、コハク酸などのバイオ製品製造を目指しています。2030年には年間数万キロリットル規模の商用設備の稼働を計画し、事業化を推進してまいります。


特に中国事業では、工場売却による固定費削減に加え、ベビー用紙おむつでSAPシートを採用した新商品の市場投入や、生活者ニーズを捉えたフェミニンケア商品の販売拡大が奏功し、業績は着実に回復しています。2026年度のホーム&パーソナルケア海外事業の黒字化に向け、引き続き構造改革と収益力強化に注力してまいります。


具体的には、2030年度に三島工場で稼働中の石炭ボイラー3缶のうち1缶を停止する計画であり、その実現に向けて高塩素燃料対応の発電設備の建設を決定しました。新設備では、塩素濃度の高い廃棄物や地域の一般廃棄物(可燃ごみ)をトンネルコンポスト方式で処理・燃料化し、地域と連携してCO₂削減に取り組みます。
この事業は、2025年10月7日に政府のGX経済移行債を活用した「排出削減が困難な産業におけるエネルギー・製造プロセス転換支援事業(事業II:化学・紙パルプ・セメント等)」に採択されました。化石燃料の使用削減と地域廃棄物資源の有効活用を通じ、持続可能なエネルギー利用と温室効果ガス排出削減を推進してまいります。


さらに、安定的かつ持続的な還元を可能とする収益体質への改善を進めるとともに、成長投資の成果による企業価値の向上を通じ、株価面でのリターンという間接的な還元も重視してまいります。株主の皆さまにおかれましては、引き続き変わらぬご理解とご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
統合レポート2025 見どころ紹介
大王グループは、経営理念「世界中の人々へ やさしい未来をつむぐ」の実現に向けて、「衛生:人々の健康を守ること」「人生:人生の質を向上させること」「再生:地球を再生すること」という「3つの生きる」をビジョンに掲げ、社会課題解決を目指し、事業活動を通じてさまざまな取り組みを推進しています。ステークホルダーの皆さまに、大王グループの価値創造ストーリーをより理解いただくことを目的として、財務・非財務情報を1冊にまとめた大王グループ統合レポートを年に一度発行しています。
経営理念・パーパス
世界中の人々へ やさしい未来をつむぐ
パーパス
「誠意と熱意」をもって、「3つの生きる」を成し遂げ、
「やさしい未来」を実現する

大王グループの共通の思いであるパーパスには、創業の精神が込められています。
当社の企業価値向上ストーリーは、パーパスを起点とし、事業を通じて世界中の人々の「健康を守りたい(衛生)」「人生の質を高めたい(人生)」、そして「地球を再生したい(再生)」( 3つの生きる)という熱い思いを全従業員が持つことから始まります。
今回の統合レポートでは、改めてパーパス策定の背景や思いを掲載しています。
大王グループの統合レポート 2025
見どころ① 大王グループの価値創造
大王グループが事業活動を通じて、企業価値の向上と「やさしい未来の実現」を目指すプロセスを、「価値創造プロセス」として整理しました。
~価値創造プロセスについて~
「木からものを取り出す技術」と「リサイクル技術」を強みに、多様な投入資本(製造・自然・人的・知的・社会・関係資本)を活用したビジネスモデルを展開しています。
このモデルにより、経済的価値(業績の向上)と社会的価値(マテリアリティの解決、「3つの生きる」の達成)を実現し、「3つの生きる」に繋がる価値を創造することで、「やさしい未来」を実現し、持続的な成長の循環を生み出しています。

見どころ② 長期ビジョン実現に向けたグローバル展開
長期ビジョン「Daio Group Transformation 2035」の実現に向け、ホーム&パーソナルケア海外事業は当社グループ成長の牽引役を担っています。
2025年8月には、海外事業戦略のグランドデザインを発表し、過去の取り組みを振り返ると共に成長戦略を再構築しました。今後は海外事業ポートフォリオの質を高め、安定的かつ持続的な成長を実現してまいります。

見どころ③ 地域社会との調和
当社は、地域社会との調和を目指し、さまざまな取り組みを推進しています。特に、重点テーマとして、高齢化が進む社会の中で、大人用紙おむつブランドの「アテント」を通じて、地域とともに支え合う仕組みづくりについてご紹介しています。
アテントは「ひとりひとりを、ひとりにしない」というスローガンのもと、介護する方も受ける方も“快い介護”を実現する
「介護の快護化®」を目指した活動を実施しています。
また、2017年には「アテントマイスター・プロ」制度を開始し、病院や介護職員の方々の生活の質の向上と、成長やモチベーションアップに繋げています。
介護する方・受ける方の双方が「安心」で「快適」に「自己実現」できる排泄ケアを目指し、誰もが孤立せず、支え合える地域共生社会の実現を目指してまいります。


統合レポートを通じて大王グループの価値創造ストーリーやマテリアリティへの取り組みをより深くご理解いただけるよう、皆さまのご意見をもとに、今後も内容の改善に努めてまいります。

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本アンケートは、株式会社プロネクサスの提供する「コエキク」サービスにより実施いたします。
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